【新唐人日本2012年3月12日付ニュース】中国の温家宝首相は、第11回全国人民代表大会第5次会議の政府業務報告の中で、党の解放軍に対する絶対的リードを強調しました。温首相のこの異例の発言に、外部は軍事政変が起きる可能性も排除できないと見ています。
3月5日、第11回全国人民代表大会第5次会議が北京の人民大会堂で開幕し、温家宝首相による政府業務報告が行われました。報告の中で温首相は、“思想の政治建設を強化し、軍隊に対する党の絶対的なリードを堅持する”と強調しました。
例年の報告に比べて、今年は特に“党の軍隊に対するリード”を強調し、選んだ言葉や口調も例年とは違っていたそうです。
中国問題専門家伍凡さんは、温首相の言葉から、軍隊内部に反共産党勢力の存在が伺えると分析します。
中国問題専門家 伍凡氏
「温家宝が軍に口出しする事はなく、政府報告でも数年間も触れた事がなかったのに、珍しく今回 触れました。政府内部にも態度表明させました。『党は軍隊に対し絶対的な統治と管理を行う』 この一言から伺えるのは軍と共産党の関係は非常に緊迫しているのです」
先月、汚職で更迭した解放軍総後勤部の谷俊山副部長がすでに取調べを受けている事が確認され、軍内部でも波紋を呼びました。
情報によると、取調べの情報を前もって知った谷俊山氏は、“終わる時は皆一緒だ”と平然と言いながら、車で北京郊外の核施設に向い、放射能を漏らそうとしたそうです。
オーストラリアの“シドニー・モーニングヘラルド”によると、谷俊山氏の失脚は総後勤部政治委員で太子党の劉源大将と関係があるそうです。劉源大将が軍内部の講演会のとき、解放軍の腐敗はすでにはなはだしい程度に至り、共産党と解放軍の存続を脅かしていると警告したそうです。
中国問題専門家 伍凡氏
「軍隊の反腐敗は原因の一つです。共産党が直面している最大の困難は軍隊の汚職ではありません。汚職は数十年前からあり、今に始まった事ではありません。今 出しているシグナルは『もう命令を聞かない、他と協力する刺激されると造反する』 軍事政変が起きるかもしれません」
先日、解放軍総参謀部の章沁生副総参謀長が、上層部の会議で軍隊の国家化への実現を提案した結果、停職処分を受けました。この情報は当局からの確認は取れていないものの、国内外で広く伝わっています。章氏は3月5日の全人代に出席した際、メディアの質問に対し、コメントを控えていたそうです。
一方、民主活動家は当局には軍隊国家化の勇気もなけれが、政治改革の勇気もないと述べます。
中国民主活動家 鄒巍さん
「軍隊の党化は、民主国家では制度の安定した国では放棄されています。
軍隊の国家化は必然的な流れです。しかし 現在当局は軍隊を国家化する勇気もなければ、民主政治を建立する勇気もありません。守備態勢に入っていますが、それは間違った処方箋です」
情報によると、重慶市副市長王立軍が米領事館に駆け込み、アメリカに共産党の内輪もめの証拠を提供したそうですが、中には重慶市の薄煕来書記と政治局の周永康常務委員が、習近平次期指導者から権力を奪う計画に関する証拠資料も含まれているそうです。
中国問題専門家 伍凡氏
「周永康と薄煕来が武装警察を掌握しています。この武装警察は本来解放軍が管理すべきですが、今 江沢民が権力を周永康に渡したので、周永康は軍内の反胡錦涛派と組んで、軍事政変を起すかもしれません。これは彼らが最も恐れている事です」
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